ウォーターサーバーの音 異常や故障の原因と対策
暮らし
2021.11.9
ウォーターサーバーを利用する一般家庭が増えています。「冷水も温水もすぐに使えて便利」「赤ちゃんのミルク作りが楽になった」といった喜びの声が多く寄せられるなか、「耳障りな音がする」「隣近所への騒音が心配」などウォーターサーバーの“音”に対する否定的な意見も一定数あるようです。
そこで今回は、どんなときにどんな音がするのか、安全な音や危険な音の違いなど、ウォーターサーバーの音について調べてみました。
目次
ウォーターサーバーがうるさいと感じるのはどんな音?
電化製品から耳慣れない音が聞こえると、故障したのではないかと不安になったりするものですが、ウォーターサーバーの場合は、冷蔵庫やエアコンなどと同様に、正常な状態でも作動中にある程度の稼働音がします。
例えば、お水を冷やしているときやお湯を沸かしているとき、ボトルからウォーターサーバー本体に給水しているときにも、ウォーターサーバー特有の音がします。また、ウォーターサーバー本体にセットされたお水のボトルが発する音もあります。
音の種類や大きさについてはメーカーや機種、構造によっても違いますが、一般的に、ボトルを足元に置く下置きタイプのウォーターサーバーは、お水を汲み上げる際に比較的大きな稼働音を発生する傾向にあるようです。
ウォーターサーバーの音の原因
様々な音を発するウォーターサーバーですが、どんな音がするのでしょうか。正常な稼働音を、原因と共に紹介します。
コンプレッサーの動作音
ウォーターサーバーのお水を冷やす方法は、2つあります。
一つは、ウォーターサーバーの内部にある冷水タンクに電気を通すことで水温を下げる「電子式」。消費電力が少なく音も小さいというメリットがある反面、冷却パワーが弱く冷水を作るまでに時間がかかるというデメリットもあります。
もう一つが、コンプレッサー(圧縮機)を用いて冷却用のガスを循環させ、水温を下げる「コンプレッサー式」で、冷蔵庫にも用いられている方法です。短時間でお水を冷却できるという大きなメリットがあり、多くのウォーターサーバーに採用されていますが、コンプレッサーが作動する際に、『ブーンブーン』『ビィーンビィーン』といった機械が振動しているような動作音が発生します。
お湯を沸かす際の音
ウォーターサーバーの温水タンクは、タンク内にある金属棒を加熱し、その熱によって温水を作る仕組みになっており、金属棒に電気を流す際に『ジー』という音が発生することがあります。
また、金属が加熱時に膨張、冷却時に収縮する影響で、サーバー内部から『カチカチ』『ピキピキ』といった音が聞こえることもあるようです。
お湯が沸騰する音
温水タンクでお湯が沸騰する際に、『ブツブツ』『ゴボゴボ』といった音が発生します。これは、電気ポットやお鍋でお湯を沸かすときにも聞こえる音で、異常音ではありません。
お水の汲み上げ音
お水のボトルを足元に設置する下置きタイプのウォーターサーバーは、モーターを使ってお水をタンクまで汲み上げる際の音が大きく聞こえることがあるようです。重いお水のボトルを本体上部まで持ち上げる必要がない下置きタイプですが、給水中に発生するモーター音を耳障りに感じる人は少なくないようです。
ボトルがへこむ音
ワンウェイタイプのボトルのなかには、衛生面での理由から、お水を使うたびにボトルが自動的につぶれ、ボトル内を真空に近い状態に保つように設計されているものがあります。空になったボトルをつぶす手間が省けて便利な反面、ペットボトルをつぶすときのような『ペキペキッ』といった音がすることがあります。
ボトル内に空気が入る音
使用後のボトルをメーカーに返却し、繰り返し使用するリターナブル方式のガロンボトルにおいては、お水をサーバーに供給する際にボトル内に空気が入り込むため、比較的大きな『ボコボコッ』という音がすることがあります。
壁や床への共鳴
ウォーターサーバー本体を壁や床に密着させていると、コンプレッサーの稼働音などが共鳴して、実際よりも大きな音が聞こえてしまうというケースもあります。
ウォーターサーバーの音が気になるときの防音対策は簡単
ウォーターサーバーの音が気になる場合は、次のような対処法があります。
壁や周辺の家具から離して設置
壁や家具に共鳴して振動音が広がることがあります。壁や家具から10cm以上離して設置し、周辺には物を置かないようにすることで、音が軽減されることがあります。
水平に設置されているか確認
床がデコボコしていたりゆがみがある場所に設置すると、ウォーターサーバー本体の振動が床に共鳴しやすくなり、作動音を大きくさせてしまいます。また、荷重が集中し、音が伝わりやすくなるケースもあります。平らな場所に水平に設置することは、転倒を防ぐことはもちろん、音を軽減することにもつながります。
マットなど音を吸収する材質のものを敷く
床への共鳴が気になる場合には、防音マットなど音を吸収する素材の敷物を敷くことで、音を軽減することができます。緊急の場合には、厚手のバスタオルで代用することも可能です。
背面の掃除
ウォーターサーバーの背面には、コンプレッサーやコンデンサが配されていて、作動時の熱を排出しています。ホコリが溜まっていると、熱が逃げ場を失い、コンプレッサーの稼働音が大きくなってしまうので、背面をこまめにお手入れしましょう。背面に付いたほこりを掃除機で吸い取り、布で拭き取るだけなので簡単です。
また、同様の理由から、家具や壁から10cm以上離して設置することも重要です。
設置場所の見直し
寝室など静かな場所に設置すると、小さな音でも気になるもの。リビングやキッチンなど常に生活音にあふれている場所であれば音を気にせず使用することができます。なお、どうしても寝室に設置したいという方は、足元の方へ離して置くことをおすすめします。
サーバータイプ、ボトルタイプの見直し
ご紹介した対処法を試したけれど、やっぱり音が気になるという方は、乗換えを検討するのも一つの方法です。
ポイントは、自分が気になる音を軽減できるタイプを探すこと。ウォーターサーバー本体の音が気になるという方には静音性に特化したサーバーが、ボトルに空気が入る音やボトルが潰れる音が気になるという方には給水時に音がでないバッグインボックス(BIB)タイプがおすすめです。
ウォーターサーバーの音に異常を感じたら
ウォーターサーバーが発する音が、何らかの異常を知らせるサインというケースもあります。例えば、いつもと違う音がする、聞いたことの無い音が聞こえる、といった場合には、故障の可能性も考えられます。特に、サーバー本体から『ビリビリ』という音がする場合には、コンプレッサーが正常に稼働してない可能性が高いので、早めにメーカーに相談しましょう。間違っても自分で何とかしようとしてはいけません。
なお、異音が気になるときには、いつから、どんな時に、どんな音が聞こえるのかを把握し、問い合わせの際に伝えましょう。
あると便利なウォーターサーバーですが、家電である以上、冷蔵庫や電気ポットと同様にある程度の稼働音が発生します。ちなみに、上置きタイプのウォーターサーバーの作動音は約35dbとされており、これは図書館やささやき声程度の音量と同じです。
一方、下置きタイプのウォーターサーバーが水を汲み上げる際にする音が約60db。こちらは、掃除機やトイレの洗浄音と同程度の音量です。
もっとも、音の感じ方には個人差があり、同じ音を聞いても、うるさいと感じる人もいれば平気な人もいます。また、音の大きさは、設置環境や生活環境にも左右されます。
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